会社の案件を少しでも楽しみたくて、わくわくしながら量子の世界に触れてみたものの。まず最初に大きく頭を悩ませたのは、量子は粒でもあり波でもあるという「粒と光の二重性(粒子と波動の二重性)」でした。
>> 粒子と波動の二重性

「粒であり波である」ってどういうことでしょう?少なくともその二面性を同時に持つ存在を見たことはありません。
私たちが目で見ている物質は、直感的には粒の集合体としか思えません。
あまりにこんがらがり過ぎて、こんなところにいったん立ち返ることにいたしました。

そういえば「波」ってなんでしょう?
そしてもう、そもそも「量子」ってなんなんでしょう?

■物理学の波って?

「波」といわれるとまず最初に想像しやすいのは、海の波や水面の波紋といった高低運動ではないでしょうか。
目で見えるこの「波」は、「物質の状態」を指します。
「波という物質」があるわけではなく、あくまで「状態」です。

たとえば、ロープの端っこを柱に固定し、もう一方の端っこを手で上下に振動させると、振動がへびのようにうねうねと伝わっていきます。この状態も「波」です。
ここまでは実際に目で見える「状態」ですね。

次に音。これも「波」です。
目で見えない分、ちょっとハードルが上がりますが(私だけですかね)、ドップラー現象を含め音も「波」らしい振る舞いをするため、目で見られなくてもある程度しっかりしたイメージが持てますね。

このようにまとめてみると理解しやすいです。

  • 水面や海の波は「水」
  • ロープを伝う波は「ロープ」
  • 音の波は「空気」

波とは「媒質(物質)を振動させ伝える状態」であることが理解できますね。そしてはっきりと「物質」と「状態」を区別できますね。
これら「波」は物理学で「波動」とも呼ばれ、ここまでは誰もが親しんだ内容だと思います。

■量子力学の波って?

ところがでございます。

原子よりさらにちっさくなった場合。この区別が急に成立しなくなります。
私たちにとってなじみある古典物理学のルールが通用しなくなり、ここで急にミステリアスな盛り上がり(気持ち的に)をみせます。

原子よりさらにちっさなものとはご存知の通り、原子の構成物質である「陽子、電子、中性子」などですが、なんとコイツらは「波動性と粒子性を同時に有しているのです。つまり粒子なだけではなく、波のような「波動性」も持っています。
最も美しい実験と名高い「二重スリット実験」などからも、回折したり干渉したりする「波特有の振る舞い」をすることが証明されています。
>> 二重スリット実験

これら原子よりちっさい場合でいう「波」とは、媒質を振動させ伝える物質の状態なのではなく「ただ波」なのです。もちろん波という物質があるわけではなく、「ただ波」なのです。
コイツは「波」の状態にあるときは目に見えず空間に広がり、人間が観測するととたんに波としての性質が消え、目に見える「粒子」となって姿を現します。

・・・ちょっと直感的には理解しがたいですね。

【量子とは?】

こんな受け入れがたいおかしな存在。
普通の物質と区別するために、この特殊な存在が「量子」と呼ばれているのです。
もちろん読み方は「りょうこ」ではありません。



理解できようができまいが、とりあえずはしっかりと分類しておきましょう。

もうこれ以上のことは、こうして妄想で補填する以外ありません。
きっと、もう一つ高い次元からみたら別な説明になるんだろうなとか、
量子でできている私たちの体や存在も「粒であり波」なのだろうなとか、
一か所に特定できない広がっているかのような存在こそが「ただの波」で、それこそが一度にあちこちに存在しているといえてこれはパラレル概念に通じるのかな、とか。

確率波、コペンハーゲン解釈、観測問題などなど話題は尽きませんが、私にとってはこの「量子って?<波>」の記事を書くだけで結構な労力です。
感覚的に「なんとなくこうだろう」と思うことを文章にするってなかなかですが、理解をますます深めるためにもチャレンジしていきます。

知恵熱出そうなのでとりあえず寝ます。